商業界2018年6月号が、ちょっと早めに届きました。表紙には、「やまとマン」が笑顔で立っています。

やまとマンは、私の書籍やPOPセミナーでも事例として登場していただいている「スーパーやまと」の社長、小林さんです。

悔しいことに、スーパーやまとは、昨年12月に倒産しました。商業界の特集では、「その日」のやまとの状況や、現在のやまとマンの想いを伝えていて、記事を読んで胸が熱くなりました。

 

昨年末、残念なニュースを知ったとき、小林社長から、「まっすーごめんね。本の中で紹介してくれているのに」とメールをいただきました。

 

スーパーやまとさんは、私の独立前の会社印時代からお世話になっていて、独立後も数年間お店の販促のお手伝いをさせていただいてきました。

 

その後も、時々小林社長とはご一緒させていただく機会があり、お世話になっていました。3.11のあの瞬間も、小林社長と打ち合わせの最中だったこともあり、何かで繋がった特別な存在だと、常々感じていました。

 

初めてやまとさんの販促のお手伝いをさせていただくことになったのは、24、25歳の頃でした。お客さんが楽しくお買い物できる売り場にするために、各店に手書きPOPを書いてもらうことに。

 

毎月、県内にある十数店舗をまわって、スタッフのみなさんと会話をして、素敵な取り組みや課題を見つけてレポートにまとめ、勉強会の内容を考えて、勉強会に集まってくれたスタッフさんたちに伝えていました。

 

店長たちは、この道何十年の大ベテラン。ある日いきなりやって来た、最近社会人になったような若造の、しかも年齢以下に見られることの多かった私の言うことなんて聞いてもらえるわけがありません。

 

少しでも言葉に説得力が増すように、やまとに行く時は、視力2.0でしたが、伊達眼鏡をかけてスーツを着て、「老けづくり」をして行くようにしていました。

 

最初の頃は、店長に「こっちは夜まで忙しいんだよ!」と言われ、相手にしてもらえなかったので、その日の閉店後、夜中にPOPを手伝いに行きました。

 

驚いた店長に、仕事は終わったのか?と聞かれたので、この時の私は朝から夜中の1時、2時頃まで残業していたから、そんな話をすると、逆に同情してくれて、POPを書いてくれるようになりました。笑

 

こうして、やまとで過ごした年月の中には、たくさんの忘れられない思い出があります。

 

あまり感情を表に出さなかった店長が、めちゃくちゃ可愛らしいイラストがかけるようになって、子どものように笑ってくれたこと。

 

最初は乗り気ではなかった店長がPOPを書いてみたら、プリンの売り上げがものすごくアップして嬉しそうに教えてくれたこと。

 

ずっとパソコンでPOPを作っていたスタッフさんが、手書きにチャレンジしてみたら、どんどん売れ行きがよくなって、いつの間にかすごい売り場に変身させてしまう、POPのスペシャリストになったこと。

 

普段は控えめな女の子が、月一の販促セミナーに毎回楽しそうに参加してくれるようになり、売り場では元気いっぱいのPOPで売り場を盛り上げてくれたこと。

 

(この女の子が、私がたまたま1個だけ試しに買った「くるりら」を、使いやすい!と絶賛してくれたから、POPセミナーのレギュラー文房具に導入することに決めたんです!)

最初は絵も字も下手くそで、何を書いていいのかわからなかった私も、やまとの売り場で、お客さんのリアルな反応を知り、喜んでもらえる伝え方を身につけていけたこと。

 

 

こうして長年積み重ねてきた関係性や、ひとつひとつの事例、お客さんの反応は本物だから。だから小林社長、これからもすごはんのPOPセミナーの大切な事例として、たくさんの方の「たのしごと」に役立てていただけるように、やまとを紹介し続けさせてくださいね。

 

スーパーやまとは街からなくなってしまったけれど、私の魂の中にはいつでも存在しているし、毎日の仕事の中に「やまと」での経験が生きているんです。

 

だから、スーパーやまとは永久に不滅です!!

これからもやまとマンを応援しています!


源泉舘さんの宿泊部屋の冷蔵庫には、スゴイものが入っているんです。

全国一のワインどころ山梨県内でも、入手できるお店は限られていて、ネットでも完売になっている、勝沼醸造さんのクラレーザとクランが普通に売られているんです。

 

ちなみに、クラレーザは、JAL国際線のファーストクラスで採用された白ワインとして有名で、私が以前勤めていた会社では、社長同士の繋がりがあったので入手でき、100周年の式典で特別に振舞われたくらい貴重なワイン。

赤ワインのクランも、全国に多くのファンがいる人気者です。私は赤ワインが苦手なのであまり詳しくないのですが、「ミディアムボディ」といって、味のバランスも良く、とても飲みやすいんだそう。

 

さて、こうして冷蔵庫に並んでいても、お客さんにとっては単なる白ワインと赤ワインですね。

 

以前、源泉舘の社長や女将さんが勝沼醸造の社長さんに直接テイスティングさせてもらい、源泉舘の夕食(和食)にもピッタリなその味を気に入って、ここに並んでいることなんて、お客さんは知る由もありません。

 

そこで、冷蔵庫用のPOPをつくることに!

冷蔵庫の上のグラスケースの上が、ちょうど目線の高さの空きスペースになっていたので、ここに置き型POPをつくりました。

 

冷蔵庫の数だけPOPが必要なので、カラーコピーしてラミネートして一つ一つ手作りしていきます。

こうして完成〜!これなら、「何だろう?」と目がいって、ワインに興味のある方なら読んでくれるはず♪

じっくり読みたい人のために、手で持って目元に近づけられるように、固定せずにただ置けるように自立するPOPにしました。

裏側はこんな感じです。余ったラミネートフィルムと両面テープを活用。

お客さんの反応が楽しみです♪


源泉舘さんの売店に新商品が並んだので、さっそく手書きPOPをつけることに。

↑お土産品を製造・納品されている業者さんが商品を納品すると、このような感じの売り場が出来上がっています。せっかく並べてくれるのですが、これだけでは商品の魅力はうまく伝わりませんね。

 

そこで源泉舘さんから依頼を受けて、手書きPOPをつくることに。2商品のスペースがわずかだったので、色画用紙をカット。色画用紙の色を揃えることで、統一感を持たせています。

それから、マステは和柄の同じシリーズの、それぞれ別の色を選び、同じ位置に貼ることで、カラフルなんだけど、これまた統一感が出てごちゃごちゃした印象にはなりません。

イラストは、フチを太ペンで描くことでメリハリが出て、たいして上手に描けなくても、色を塗るとイイ感じになるんですよ〜。

こうしてPOPが完成しました!「いつでもどこでも手軽に食べられます」ではなく、使い時を絞って伝えましたよ〜。

 

商品名+値段だけのプライスカードでは何も伝わりません。魅力を知ってもらって、その商品があるシーンを想像できて、初めて「欲しい!」の気持ちが生まれます。

手書きPOPは一度覚えてしまえば簡単にできるようになるので、お土産品を扱う業者さんもセミナーに来てくれるといいな、と毎回思います。セミナーに来られなくても、このブログを読みながら、そのまま真似して書いてくれたら売り上げは絶対に変わります!

 

こうしてPOPをつけることで、商品の売れ行きがアップしていることを知ってくれているのかな?源泉舘さんはリピート率が高い旅館で通常ならお土産が売れづらいのに、観光メインの大きい旅館やホテルより、ずっと売店の売上げがいいことを知ってくれているのかな?

 

自分のクライアントの売り場に並べた自分の商品に、いつのまにか楽しいPOPが付いていることに、少しでも関心を持ってくれているのかな?

もし私がお土産業者さんだったら、POPと一緒に商品を納品します。そして、社長や女将さんに、伝えることの大切さや、売れる売り場がどうなっているのか、日々いろんな現場の写真を撮りためて、毎月レポートやお便りを一緒に持っていきます。

 

そうすれば、伺う度に喜んでもらえるだろうし、自分の商品より安く販売する同業者が現れても、かけがえのないパートナーとして、必要としてもらえるはず!

 

無意識で「いつもの作業」をこなすのではなく、「関心を持つ」ことって大事だし、目の前のお客さんのために何ができるのか、常に考えていくことが大事だと、商品を並べるだけで帰っていく業者さんの背中を見る度に思います。

 

自分が動けば、もっと仕事は楽しくできるのだーー!

 

昨夜は、久々に源泉舘さんの岩風呂に入れたし、かなり癒されました!いや、むしろ体内の悪いものが出て、結構ぐったりきました!やはり源泉舘さんは最低二泊はするべきですね〜。

 

さぁ、今日は源泉舘さんでのブログセミナー楽しみです!