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あるときから制作チームの上長が、「増澤さんの仕事は校正しなくていいよ」という指示を出すように。ちなみに校正とは、文字や内容に間違いがないかチェックをすることで、これをしないと間違った内容で印刷をかけてしまい非常に危険!
校正作業がスムーズなリピート注文の印刷物や伝票ではなく、珍しいパンフレットや変わったチラシだったから校正に時間がかかると判断したのかもしれないし、嫌がらせなのかもしれません。
今考えたらいくらでも対処のしようがありましたが、あの頃はとにかく販促物のアイデアを考えることに頭がいっぱいで、社内のあれこれまでには頭がまわらず、エナジードリンクを箱買いして、深夜一人の社内で泣きながらパンフレットの一文字一文字を校正していました。
外回り、制作、校正をこなすギリギリ限界の中、同じ販促部のチームの年上の女性が受け持った仕事をそのままに音信不通になり、販促部のみんなで仕事を分担することになったのです。
私は彼女が担当していた飲食店のメニューづくりを受け持つことに。当時の極貧の私にとっては高価なお店でしたが、まずはお店のことを知るために、何度かプライベートで食事に行きました。
最初はメニューづくりを急かしていた店主さんですが、提出した提案への返事が一向にもらえず不思議に思っていたら、音信不通だった彼女が自宅から飲食店に連絡を取り、裏でメニュー作りをしていたんです。(それならひとこと連絡して欲しかった!)
私と担当したデザイナーさんだけが知らないところで、音信不通の彼女から相談を受けた制作部の上長がこっそりと動き、社内で印刷まで行なわれ、メニューが仕上がって、それどころか、制作チームの上長主催で不通の彼女や若いスタッフたちがその飲食店で打ち上げしていたことを知り、これが後にも先にも会社員時代で一番悲しい出来事となり、私の中の何かがバッキーーーーンッと盛大に折れました。
そこから企画力が求められる仕事のほとんどを社外のデザイナーさんに依頼するようになったり、外資系の保険会社からスカウトされたりしたことで「今の会社に勤め続ける」という無意識のうちにつくられていた固定観念がなくなり、フリーの方がもっといい仕事ができる!と決意して、半年ほどで独立しました。
さまざまな逆境がありましたが、得られたものがたくさんあって結果的には最高の経験に!今となってはその全てに感謝しています。それに、前の会社は今でも好きだし、付き合いだって今も続いています♪
得られたもの一覧
・パワポがイラレ並に活用できるようになった笑
・デザインやレイアウトの引き出しが増えた
・信頼できる仲間を大切に関係性を築けるようになった
・奉仕の気持ちが持てる状態に喜びを感じられるようになった
・どんな状況でも仕事に真剣に向き合える根性が身についた
・今でも自慢できるくらい最高の販促物たちが生まれた!
・キツイ時期を寄り添ってくれた大好きだった人と結婚できた(離婚したけど…笑)
・すべては「今」につながっている!!
今キツイ思いをしている人も10年経ったら感謝できる最高の経験になっているかも!そんな逆境の中でも夢中になれることがあれば、私にとっての「販促」と同じようにそれは本物です!!
はじめは別のブログネタで文章を書いていたんですが、久々に昔のことを思い出して、途中から路線変更して逆境について長々書いてみました。挿絵も写真もない、長い文章を読んでいただき、ありがとうございます!