「うちの商品は値段が高めで、落ち着いた雰囲気のお店なんです。だから手書きPOPなんて合わないんじゃないかな?」POP講座で多くいただく質問です。

洗練された雰囲気、高級感を演出したければ「統一感」を出せば、落ち着いた雰囲気のまま、商品の魅力を伝えることができます。

 

統一感というのは、POPの用紙、サイズ、使用するペン、パターンなどを統一して、設置位置(高さ)を揃える、ということです。

 

例えば、Appleって洗練されたイメージがありますよね。いろんな商品がごちゃ混ぜで売られている家電量販店でも、Appleの製品は専用の統一された売り場になっています。

 

しかも、例えばiPhoneの箱や純正カバーの箱だけでなく、Mac(パソコン)のアクセサリ各種の箱のサイズや素材、トーンなどすべてが統一されているんです。

Appleの製品を買った人ならわかると思いますが、コードやイヤホンなどの収納まで綺麗にデザインされていますよね。

 

Appleのパソコンなど大型商品を買うと、その箱が入ったダンボールまで指定のものになっています。

 

最近買ったMacBook Proのダンボールは、開ける過程で自動的に中のノートPCが入った箱が飛び出してくる仕掛けになっていてビックリしました。(言葉だと伝わりづらいので、興味のある方はMacBook買ってみてください…笑)

 

おっと、話がそれました!

そんなこんなで、特に高さが揃っていると統一感のある、落ち着いたイメージになるので、商品やPOPの高さは揃えましょう。

 

逆に、賑やかな楽しい売り場、発見のある売り場などを演出したかったら、「あえて揃えない」という方法もアリですね。

まぁ、心配されている「ゴチャゴチャしたイメージ」になってしまうほどPOPをたくさんつけるなんて、そう簡単ではありません。まずはゴチャゴチャするくらい、継続してPOPを書いてみましょう。

 

それで、実際にゴチャゴチャしてから考えても遅くはないはず。不安いっぱいで何も行動しないより、まずはやってみましょうね〜♪


めちゃくちゃ元気なおばちゃんがいる、お気に入りのお店

普段あまり見ることのない天井に目を向けてみたら、すごく素敵な言葉を見つけました。

「百人が一回より 一人が百回」

 

このお店のスタイルはまさにこの言葉通りで、店内にはいつでも常連客で賑わっていて、平日でも常に満席。

 

食べ物が美味しいのはもちろんなんだけど、ご夫婦の根っこにはやっぱり「百人が一回より 一人が百回」という想いがあるんだな、と納得しました。

 

おばちゃんは、常連客が来ればどんなに忙しくても厨房から会話を楽しみに出てくるし、みんなおばちゃんやおっちゃんとの再会を喜んでいる。

 

実家に帰ってくるみたいに、老若男女みんなここのお店に帰ってくる。そんな感じなんです。

最初の頃は頼りなかったアルバイトの男の子も、まるでお母ちゃんみたいなおばちゃんに愛情いっぱい育てられて、み〜んなめちゃくちゃ真面目に、一生懸命働いています。

 

ちなみに、このお店に行くと、必ず一言目はこんな言葉から始まります。「いらっしゃいませ!お車ですか?駐車場はどちらに停めましたか?」

 

近隣の住民や店舗に迷惑をかけない配慮もまた、永く愛される秘訣ですね。


商品全部にPOPつけた方がいいの?クドくならない?——よく聞かれる質問です。

答えは「全部つけた方がいいですね!」です。

 

パン屋さんで想像してみてください。クリームパン、あんぱん、コロッケパン、クロワッサン、塩バターロール、食パン、デニッシュ・・・何も書かなければ「普通の◯◯、ただの◯◯」です。

でも、それらひとつひとつに、こだわりがありますよね!想いが込められていますよね!エピソードがありますよね!

 

それを伝えなければ、ただの◯◯なんです。

 

なにも、すべての商品にA4サイズの大きいPOPを付けなくてもいいんです。赤・青・黄、いろんな色の紙を使うことはありません。

 

小さなカードに、ひと言でもいいから、その商品に込めた想いやエピソードなどを伝えてみましょう。

そもそも、人は自分の興味のある情報しか目に入りません。

 

全商品のPOPを隈無く見る人はいないし、全部の商品にPOP付いていて嫌だな…なんて思うお客さんもいないでしょう。

 

だから、心配せずに、思う存分伝えてくださいね!