POPセミナーをしていると、「何の商品のPOPを書いていいのかわからない」「何を書けばいいか全然浮かばない」という方がいます。

そんなとき、「好きな商品は何ですか?」「好きな理由は何ですか?」と質問をしてPOPに使えそうな言葉を一緒に探っていくんですが、ごくごく稀に「好きな商品はありません」という方も。

 

その場合、商品にもっと興味を持ちましょう!という話からします。そもそもお店の人が興味ゼロの商品の説明を聞いたところで、「欲しい!」になるはずがないので、それはPOPを書く以前の話。

 

仕事に商品にお客さまに興味を持たない限りは、仕事自体楽しくないし、「無関心」な仕事をしていても時間の無駄、人生の無駄になってしまいます。

 

どんなに自分とかけ離れた商品を扱っていても、興味ゼロということはあり得ないと思っています。

大学時代コムサでバイトをしていて、子ども服担当だったんですが、自分で着ることももちろんないし、プレゼントすることもなかった子ども服にさえお気に入りがありました。

 

新商品が入荷すれば気になって、新しいコーディネートを考えたり、日常的に子どものファッションに興味津々でどんなものが人気なのか気になっていました。

 

どんな人が何を買うのか?売れ筋は何か?知れば知るほどお客さんに喜んでもらえる提案ができるし、楽しかった!

諏訪湖の花火の日に、1日限定で中華料理店で屋台のバイトをしたときにも、どんな声をかけたらお客さんの反応がいいか?、より効率的にパックに詰めるには?など実験をしながら楽しんでいました。

 

大切なのは、「自分に合わない商品だから」とか「自分に関係ない商品だから」とかを言い訳にしないこと。自分から歩み寄らない限りは、商品が何であっても興味は生まれません。

 

好きな映画とか趣味の話なら自然と言葉が出てくるのと同じで、商品に興味があれば、なにかしらの言葉は出てきます。

 

何一つとして言葉が出ない…という方は、まずは商品、お店、お客さまに興味を持つことから始めてみましょう♪


先月、あるSAに寄ったら、変な商品がありました。これ!

多分、中身はパッケージの左上に書かれた通り、普通のピスタチオ×ホワイトチョコクランチなんでしょうけど、変なパッケージと商品名が目を引きました。

 

ちょっともったいないと思ったのは、こういう一瞬気になる商品って、手書きPOPがついているとそれだけで売れやすいんですよね。

 

プライスカードが手書きPOPだったらな〜なんて、余計なお世話ですけど思っちゃいました。

 

あと、この変な商品、御柱バージョンもあって、これは御柱Yearの今だけの限定品なのかな?プライスカードだけだったのでよくわかりませんでした。

もしPOPがあれば、御柱の変わったお土産としてさらに売れそうなんですけどね〜。ほんと、余計なお世話なんですけど、もったいな〜い!笑

 

・味が想像できないもの

・ちょっと変わったもの

・新商品・限定品

・パッケージは地味だけど美味しいなどギャップのある商品

 

この辺の商品は手書きPOPの効果が出やすいものなので、お店にあれば絶対にPOPをつけてくださいね♪


販促物診断をさせていただく機会がよくあるのですが、私は過去のたくさんの事例や結果から「こうすると〇〇な結果が得られやすい」とは言えますが、「これが正解!」と言うことはできません。

 

そもそも何をもって正解というのかはそれぞれだし、購入や来店につながるまでに時間がかかるものだってあります。だから、一番大事なのは、目の前のお客さまが、実際にどう反応してくれているのかを知ることだと思っています。

これは知人から聞いた話ですが、あるおばあちゃんが切り盛りしている飲食店で、ものすごく汚い字の古くなったメニューが貼ってあったんだそうです。

 

「なんでこんな汚い字なんだろう?もっと丁寧に書いたものを貼り替えればいいのに…」と思っていたら、常連さんたちの会話からその理由がわかったそうです。

 

元々そこはご夫婦でやっていたお店。亡くなったご主人の文字がすごく汚くて、それをよく常連さんたちは笑って会話のネタになっていたのだそうです。

 

ご主人が亡くなった今でも、その文字を見るとみんなご主人の顔が浮かんで、今でも会話のネタになるんだそうです。なんて素敵で印象的なエピソードでしょう!

このエピソード一つあげてみても、文字が綺麗なのが「正解」ではありませんよね。

 

自分らしさ、お店らしさ、お客さまとの関係性など、様々なものが合わさって「反応」があるのだから、どこかのお店の正解がうちのお店の正解ではないんです。

 

ということで、他店の成功事例ももちろんなんですが、ぜひお客さまの反応に目を向けてみてくださいね〜!